10.
これ、君にできる?

しばらくAIと一緒に作業していて、
一つ気づいたことがある。

AIは、
何ができるのか聞かないと、
自分からはあまり言わない。

目の前のことを解決するのに夢中になっていると、
AIがすでにできることを
見過ごしてしまうことがある。

ウェブサイトの最初の画面を作っていた。

背景は何色がいいか悩んだり、
縦横の比率を検討したりした。

フォントもいろいろ変えてみた。

そのときふと、
これ、AIにできるんじゃないかと思った。

画面をそのままスクリーンショットした。

そしてAIに見せた。

「これ、今まで僕が作ってたもの。

君が一度、
ちゃんと作ってみて」

なんと。

かなりいい感じのものを作ってきた。

「君が作ったやつ、
背景の色と文字の色が
ちょっと合ってない気がする」

「ほかに意見はない?」

ちゃんと使えそうなカラーコードまで
具体的に出してくる。

もちろん、
AIが何でも得意なわけじゃない。

でも、
僕が一人で悩んでいることの中には、

AIがすでにできることが
たくさんあった。

問題は、
AIにそれができるということを
僕がつい忘れてしまうことだ。

だから作業をしている途中で、
ときどき立ち止まる。

そして聞く。

「ちょっと待って。これ、君にできる?」

第01巻・第10章の挿絵